新生児から始められるアトピー対策

新生児から始められるアトピー対策

新生児から始められるアトピー対策はあるのでしょうか。食物アレルギーは、子育て中の家庭にとって大きな関心事の一つです。もし子どもが卵や小麦、牛乳などの食物アレルギーを発症していたら、それらが使われていない食品を選ぶなどの対策を取らなければなりません。そもそも食物アレルギーはどのようにして起こるのでしょうか。たとえば普段の子育てで、何に気をつけておけばいいのでしょうか。
本日は「離乳食を始めるまでのスキンケアが大切」である事と「新生児から始められるアトピー対策と対処法」についてご紹介致します。

1)生後1~2ヵ月頃から皮膚をやさしく保湿することが大切

生まれた時には食物アレルギーはなく、生後2ヵ月~6ヵ月ごろアトピー性皮膚炎(乾燥してかゆみのある湿疹)を発症した後、1歳ごろにかけて食物アレルギーを発症します。アトピー性皮膚炎の赤ちゃんは角層が薄く隙間だらけで、卵など食品や動物のふけなどアレルギー原因物質(抗原)が皮膚に侵入し、アレルギーを引き起こす免疫細胞と接触することでアレルギー発症の引き金になるのです。そこで大切なのが、生後1~2ヵ月頃から肌の保湿(スキンケア)と早期のアトピー性皮膚炎に適切なお薬を塗ることです。5~6ヵ月以降離乳食を始めるまでに、赤ちゃんのお肌をツルツルすべすべの健康な状態に保つことが、食物アレルギーの予防に大切です。

2)新生児が食物アレルギーかどうか不安な場合

たとえば普通に卵を料理し、卵を含むお菓子などを食べている家庭では、家のホコリなどのハウスダストや、シーツの中にダニや花粉・動物のふけとともに卵の成分が多いことが報告されています。赤ちゃんの約30%が発症するアトピー性皮膚炎の場合は、これらの影響や調理・食事で赤ちゃんとの接触からアレルギー初期の状態になります。
最初は少量の卵で症状が出ることはありませんが、その後離乳食での環境中の卵成分の接触などの影響が続いて、その3分の1である赤ちゃんの約10%が、卵を普通量食べてじんましんが出るところまで悪化し病院を受診するといわれています。しかしそのほとんどは小学校入学前に治療が可能です。

3)新生児からアトピーになってしまったら。

月齢が低く、皮膚炎が重症であるほど食物アレルギーも重症化する傾向がありますので、かかりつけの先生にご相談ください。当院は最初に赤ちゃんの湿疹の有無を確認し、アトピー性皮膚炎の場合はすぐに肌の改善に取り組み、食物アレルギーや喘息の予防も同時に進めます。
離乳食開始前後の赤ちゃんの場合、主にアトピー性皮膚炎の重症度の指標であるTARC、抗原への反応を見る特異的IgE抗体を測定し、今までの治療状況・タバコ・ペットなどの悪化因子・ご家族のアレルギー状況等を参考に今のお子さんの状態を判断し、まずは食物アレルギーの有無についてのご説明、ついで今後の経過予測と治療の内容と必要性についてご相談します。

4)新生児の食物アレルギーの治療はどのように進めるのでしょうか?

治療で大切なのは、症状が出た時の対応です。すなわち即時型反応を予防することです。即時型反応とは、卵などのアレルゲン食品を食べたときに、じんましんが出たり、息が苦しくなったり、腹痛を起こしたりという症状が出ることで、症状が出た時に内服する常備薬や、重症な場合はアドレナリン自己注射薬を処方します。
次に即時型反応が出ないための予防と、たくさん食べても症状が出ないように治すため、アレルゲン食品は最初十分に除去し、閾値が上がればアレルゲン食品を増やしていく除去食療法を行います。このように、安全に必要最小限の除去を行うためには、段階的な食物経口負荷試験や特異的IgE抗体検査、時には好塩基球などの原因を調べる検査が必要です。

■まとめ

新生児から始められるアトピー対策は生後1~2ヵ月頃から皮膚をやさしく丁寧に保湿することです。1歳ごろにかけて食物アレルギーを発症する可能性が高まります。
アトピー性皮膚炎の赤ちゃんは角層が薄く隙間だらけで、卵など食品や動物のふけなどアレルギー原因物質(抗原)が皮膚に侵入し、アレルギー発症の引き金になるからです。そこで大切な事は一人ひとりのその時々の必要最小限のアレルギーの除去のラインを見極めることが重要です。原因となるアレルギー食品は、卵・牛乳・小麦・魚・ピーナッツ・ナッツ類などで、一番多いのが卵です。加熱や加工によりアレルギーを起こす強さ(抗原性)が低下しますから、卵の場合は固ゆでの卵黄・卵ボーロなどの加熱卵を含むお菓子・卵料理などの食物経口負荷試験を進めます。小麦・魚なども比較的治りますが、一番治り難いのは牛乳です。特に喘息合併例は要注意です。それでも昨今は対処療法も進み、12歳を過ぎてよくなるお子さんが増えてきます。アレルギーは特に早期の対応と予防が大切で、やはり生後半年までのアトピー性皮膚炎の予防と早期治療がとても大切です。