アトピーの食事療法について

アトピーの食事療法について

アトピーの食事療法について考える

アトピーの症状が日常のスキンケアや薬物療法で改善しない場合、治療に加えて日常生活の食事療法も大切です。なぜなら人間の体は全て、自分の口にしたもので出来ているからです。通常体の細胞は半年間で生まれ変わると言われています。あなたの半年間の食事が、今のあなたの細胞を作っているのです。

好きな食べ物や嫌いな食べ物など、今までどんな食事をしてきたかを振り返ってみましょう。実際に食事療法でアトピーは改善した方々も数多くいらっしゃいます。昔の日本人が食べていた粗食とも言える食事は、「健康食」です。しかしながら、子どもの頃からファストフードやコンビニ弁当、スーパーの総菜に慣れ親しんで育った方は、健康食を食べようと思っても、現代では、意識的に摂取するのは難しいのではないでしょうか。高脂質でハイカロリーな食事に慣れると、味気ない「健康食」に物足りなく感じることもあるようです。

こういった食事を生活に取り入れていくことが、出来るだけ人工甘味料や化学物質を避けることに繋がります。そしてご本人だけでなく、家族の健康にもつながります。食事療法は、アトピー性皮膚炎だけでなく、他の皮膚疾患、全身の体調不良や機能低下による症状に、食事療法は効果があると言われています。

本日はアトピーの食事療法について調理方法や栄養素についてなど、管理栄養士からの指導を参考に日常生活における食事療法を提案していきます。

1.朝食はパンではなく、お米、特に発酵玄米はおススメです

お米、お米よりは玄米、玄米よりは発酵玄米と言われています。朝食のパンはバターやマーガリンなど高カロリーです。マーガリンにはトランス脂肪酸が含まれます。
一方、日本食であるお米は加工されていない自然の健康食であり、特に発効玄米は寝かせ玄米とも呼ばれていて、炊いた玄米を炊飯器で保温のまま 3日程寝かせ、活性化した酵素の働きで栄養価が高くなったご飯です。普通に炊いた玄米と違って触感はおこわのようにもちもちと柔らかく、甘みも増して食べやすくなっています。玄米は栄養が豊富なのに加え、体内の酵素を増やしてくれます。アトピー専門の入院施設で取り入れられている食事療法の根幹をなすもので、マグネシウムは白米の6倍、ナイアシンは14倍と言われています。

2. 摂取カロリー・脂質をコントロールする

アトピーの原因は病原菌の皮膚感染です。カロリーや脂質が過多になると、マラセチアという病原菌が好む皮脂の分泌が増しますので、適正なコントロールが必要です。また、ハイカロリーな食品はアレルギーを促進するものも多いため、注意が必要になります。

3. リノール酸を減らし、EPAやDHA、オメガ3の摂取を推奨

一般的に食用油脂はリノール酸とαリノレン酸に区別されます。リノール酸は体内でアラキドン酸という物質に変化し、アレルギーを促進し、炎症に拍車をかけます。アトピーの食事療法では、このリノール酸をなるべく摂取しないよう、肉食や乳製品を減らし、サラダ油をオリーブオイルに換えたりすることをお勧めします。反対に、αリノレン酸は体内でアレルギーを抑制しますので、EPAやDHAを含む青魚や亜麻仁油などは積極的に摂ることがお勧めされます。

4. トランス脂肪酸・合成甘味料を排除

普通、植物油は常温では液体ですが、これをバターやラードの代用品にするために、水素を添加して常温でも固まるようにしたのが、マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸です。トランス脂肪酸は、冠動脈性心疾患にかかるリスクを高めるなど、人体への悪影響がわかっています。アメリカで行われた疫学調査では、トランス脂肪酸の摂取量が多い群ほど体内で炎症が生じていることを示す炎症因子(CRP)や細胞接着分子が高いことが示されています。

この炎症因子についてはアトピーなどのアレルギー症へ悪影響をおよぼす疑いがあると言われています。欧米では、何年も前からトランス脂肪酸の使用を禁止している国がいくつもありましたが、近年日本でもその危険性がやっと知られてきました。また、人工甘味料のアレルギーのリスクであると言われています。清涼飲料水などによく使われている人工甘味料のアスパルテームの化学的成分は、脳内のドーパミン生成を阻害してパーキンソン病や鬱病を引き起こすと言われています。原則は加工食品を減らし、なるべく手作りするようにして、自然の甘味料を使うことです。

5. 腸内環境を意識する

腸内環境を整えるためには、野菜中心で食物繊維が多く発酵食品を含んだ食生活を続けることが大切です。腸内環境が便通だけでなく体の免疫や心理状態にまで影響を及ぼすことは、近年【腸内フローラ】という言葉とともによく知られるようになりました。

■まとめ

アトピーの症状が日常のスキンケアや薬物療法で改善しない場合、治療に加えて日常生活の食事療法をやってみる価値があります。普段、日常生活において多くの化学物質を、知らない間に摂取しており、それがアレルギーの原因、もしくは症状の改善につながらない理由の1つかもしれません。